物色日記−2003年8月

※頻出語句解説はこちら
  8月31日
▼8月も末日ということで、夏の暑さにももう飽いた感がございます。昔は8月31日というと、一日中ぼけぼけできるのも今日がひとまず最後っていう寂しさと、義務をこなす毎日(義務教育ですからね)への心機一転が入り混じって、有り難くないような嬉しいような気になったものでしたが、今やどうってことなくなってしまったものです。そういえば15年前の今日だったか昨日だったかはゴンがウチにやって来た日でありました。今年の今日は普通にCDを買いに行きました。本日の収穫、バーゲン中の円盤屋にて新品でIDA「TALES OF BRAVE IDA」「I KNOW ABOUT YOU」「TEN SMALL PACES」(初期3枚)、PAPA M「WHATEVER MORTAL」(a.k.a.デイヴィッド・パホ、バックのメンバーにウィル・オールダムとタラ・ジェーン・オニールが全面参加!)、中古でBALD RAPUNZEL「DIAZEPAM」(RESIN!)、THE BLOOD BROTHERS「BURN PIANO ISLAND, BURN」、ついでに上前津でKING KONG「OLD MAN ON THE BRIDGE」(91年!)、MIA DOI TODD「THE GOLDEN STATE」。寄って大正解!更にバーゲン最終日の四ツ谷店にも行ったけど特に何も買わず。

【只今のBGM:MIA DOI TODD「THE GOLDEN STATE」】


FOLK IMPLOSIONの"Chained To The Moon"のイントロで「I am falling...」と唄っているイイ声のお姉さんがこの人!メジャーのCOLUMBIAから2002年にリリースされたこのアルバムは既に4枚目だそうで、プロデュースはミッチェル・フルーム(演奏にも全面大参加)。もう悪かろうはずがないっていうか、予想通りの素晴らしい内容です。FOUR TETをもっとフォーキーにしたみたいなのをバックにクラシックマナーのアルト声で朴訥と唄うこの様、正に女性版FOLK IMPLOSION!以前は初期FOLK IMPLOSIONも所属していたCOMMUNIONからのリリースもあったそうで、そっちの方も激しく気になります。ALASKA!といいこの人といい、関連人脈がことごとく大当たりってのは追う方にとっては嬉しい話。先生のあの眼鏡も全くもって伊達じゃないですな。

  8月30日
収穫はなし。ミキシングを凄く頑張っただけ。ミニストップ夏の主力商品・ハロハロの「フルーツ杏仁」は、杏仁テイストだけが支配的で、悪くないけどイマイチです。

【只今のBGM:JOSHUA LARUE「LANDSCAPE TRACKS」】


RAIN LIKE THE SOUND OF TRAINS、SEVENS、THE SORTS、SEA TIGER、JACK O' FIRE、THE BOOM、HIMと、大量のバンド/プロジェクトを渡り歩きかけもちしている裏DC派きっての才人ジョシュア・ラルー大先生のソロアルバムです。THE SORTSのライヴ見て何てギターの上手い人だと感動してたのに、ドラムの方も全然達者。専任でドラマーやってるバンドがあったなんて知りませんでした。内容は彼がやっている数々のバンド同様、曲よりは演奏と音響を楽しむという発想のジャムバンド的なもの。相変わらず素晴らしいタイミング感とノリでむちゃくちゃカッコイイです。エッ?てとこに切り込んでくるキメの設け方も神懸ってるとしか言いようがない。絶賛しかしませんよ。完全自作自演でやってる曲もあれば時にはゲストも使い、そのゲスト陣がまた豪華。ライアン・ラプシーズ(EUPHONE)、ディラン・クリスティー(THE DYLAN GROUP)、デヴィン・オカンポ(ex.FARAQUET、しかもオン・ギター!)などなど!ついでにマスタリングはチャド・クラーク(ex.SMART WENT CRAZY)!至れり尽せり、Buy or Dieですわ。

  8月29日
収穫はなし。今日は特筆すべきことが何かあったかなー、と布団に臥せって考えてたつもりが、知らんうちに4時間とか寝倒してたりするとツライですよね。8月も末を迎えようとしている名古屋の28時は静かです。

▼そろそろバイトの次期シフトの休日希望を出さねばならない皆様方、藤ヶ丘が12日から、バナナ全店が27日からバーゲンとのことですよ。

【只今のBGM:なし】


  8月28日
▼今池P-CANがわずかに甦ってました。本日の収穫APOTEOSI「APOTEOSI」、SUBVERSIONSPAZZのスプリット、CHET BAKER「EMBRACEABLE YOU」、MILES DAVIS「SORCERER」。部室の大掃除を終えてきたサークルの人々と酎ハイ100円キャンペーン中の村さ来で飲んでドーナツ100円キャンペーン中のミス・ドへハシゴというエコノミカル黄金タッグを決行して貧乏学生気分を満喫してきました。しかし私は学生ではないのでただの貧乏です。大昔に絵描き歌の本で見た「こまる こまる おおこまる うちは びんぼうで おおこまる(小丸 小丸 大・小丸 ウチワ 瓶 棒で 大・小丸)」っていう歌(?)から何が描けるのか未だに解明出来ません。知ってる方は一報下さい!

【只今のBGM:APOTEOSI「APOTEOSI」】


久々にマイナープログレ買いました。これぞ今池P-CAN。女性シンガーを要するイタリアンシンフォということでマニアから貴重がられているという人達の75年発表の唯一のアルバムです。無駄にドタバタしたり唐突に哀愁クラシカル入ったりするイタリアンロックの超王道的内容で大変素晴らしい!BANCOをほんのりハードロックにしたようなタイプでしょうか。WATCHTOWERに迫るほどの連続キメパートなんかはかなりのスリル度です。また洗練具合もLOCANDA DELLE FATE並み。中古で見つけたら1300円とかでも即買いです。

  8月27日
収穫はなし。休日を利用してバイト先BGM向けCD-R編集作業(今月2日分参照)にいそしんで、いそしみ尽くしてしまった。ミキシング頑張りたかったのに、オーマイ。大量の久し振りなCDとドンドンご対面するのも曲作り的には有意義な行いであるからまあいいんだけども。お陰であと少しで何とか終結しそうです。明日は間違いなく導入されます。ILLIUM聴きながらワッフルセットどうですか?

【只今のBGM:KING CRIMSON「USA」】


いや〜"Lark's Tongues In Aspic PartII"、キテますねー、74年にしてVOIVOD超えてますね〜。こんなスラッシュメタル通過後の極悪マスロックみたいなの、あの眼鏡紳士のどこから沸いて出たんでしょうか??てことでこれはフリップ・ウェットン・ブラッフォード(とデイヴィッド・クロス)の黄金布陣による言わずと知れた伝説的なライヴ盤です。最前線張ってる人間だけが出すヤバさが特濃で降ってきますよこりゃ、全員買いです。スタジオ盤より若干必死気味でいつものジェントルさが薄めになってしまうウェットンの歌の色気とか、危険の域。ビル・ブラも普段の倍の変さです。つーかクリムゾンってこんなバンドだったんですね。スタジオ盤をコンプリートしたのがもう4年も前でそれから熱心に聴き続けていたわけでもないので、かなり新鮮かつ驚き一杯です。マジで全員買って下さい。

  8月26日
収穫はなし。飲食店でバイトをすると、品物を伝票に書くときホットコーヒーを「HC」、レモンティーを「T/L」などのように略すことはよくあることかと思いますが、グレープフルーツジュースが「GFJ」になるのはオヤジロッカーとしてはキワドいところですね。Jじゃねぇんだヨ…!

【只今のBGM:ALASKA!「EMOTIONS」】


現FOLK IMPLOSIONのイマード&ラッセルがやっているバンドです!その二人しか正式メンバーとしてクレジットされてないんですが、トム・ヨークとスティーヴ・マルクマスを足して色男にしたみたいなこの歌はあの激細身のプリティー・ボーイ・イマード君のものなんでしょうか?曲の方はすこぶる出来の良いUSインディーロックそのもので、PAVEMENTがラストアルバムの次に若干ロック帰りした作風のアルバムをもう一枚作ってたらこんなんになったかもなーって感じです。バッキングギターの抜群なセンスの良さはこっちでも健在なわけですが、人の作ったものに自分の仕事をするっていうFOLK IMPLOSIONでの立場との違いが反映されてか、作者自身ならではの、曲のイメージを無駄に膨らませ過ぎないような抑え目感も少々あり、それがまた良し。現行FOLK IMPLOSIONが肯定できる人なら是非聴いてみてください。

  8月25日
▼友人の森田くんの大学時代のゼミの教授がジャズ/ブルーズ・マスターで、その人に似たお客さんがバイト先に来たので、今のバイトの初・給料日だった今日、帰りにジャズ・シンに寄りました。本日の収穫JOE HENDERSON「INNER URGE」「IN 'N OUT」「MODE FOR JOE」、WAYNE SHORTER「ADAM'S APPLE」、JOHN COLTRANE「COLTRANE」。物色中に正にその森田くんから突然の電話があり(しかも彼も同じくジャズシンに向かっている最中だったという)、丸栄スカイル9F「コモ」で夕飯を摂ってから急遽4ヶ月振りの森田邸を訪れることに。御子息の直(なお)クンはちょっとでっかくなって、「パパ」「ママ」の他、食べ物は「ぱ」(パンからきてるらしい)、押して電子音が鳴るボタンは「ぴ」など、やっと言葉を覚えようとしてるところで、むちゃ観察のしがいがありました。どっちかというと子供は嫌いな方なのに直クンはいつ対面してもカワイイっす。自分の子供が文句なくカワイイってのはすげー幸せなんでしょうな〜、実際。

【只今のBGM:THE FAREWELL BEND「IN PASSING」】


BOYS LIFEのメンバーが二人いるバンド。SLOWDIMEからのリリースにしてはかなり直球なエモです。BOYS LIFEより親切感が増してはいますが、のけぞって頭が地面に埋まるくらいカッコ良過ぎます。ちゅーか、ナンバーガールと激似です!ここからパクったんじゃないかと思うほど、ツボの踏まえ方からヴォーカルの空間処理まで一緒。ナンバーガールファンも、ナンバーガールをちょっとイイと思ってるエモ/ポストコア好きも、これは必携の必聴。BOYS LIFEの感動が忘れられない人は言うに及ばず。

  8月24日
▼たまに昼間に外出すると暑いッス。普段はバイトの行き帰り(9〜11時と16時以降)の気温しか体感することがないので。今日は愛教大軽音の夏ライヴにちょっと行ってきました。2年くらい前に見たときと人もすっかり入れ替わって、あの当時28歳の長髪ドラマー氏はどうなったんだろうとか思いつつ、うら若い椎名林檎とかをぽーっと見物。

▼帰宅してからいざバイト先のBGM用CD-R編集を、と思ったらAMAZON.CO.JPからの荷物が届いてそれどころではない状況に。本日の収穫JOSHUA LARUE「LANDSCAPE TRACKS」(ライアン・ラプシーズ、ダグ・シャーリン他参加!)、ALASKA!「EMOTIONS」(現FOLK IMPLOSIONのバック二人のバンド!)、PRODUCTION CLUB「FOLLOW YOUR BLISS」(FOLK IMPLOSIONなどのエンジニアを務めるウォリー・ゲイゲル氏のプロジェクト、ルー先生2曲で参加!)、BEYOND DAWN「FRYSH」(フィンランドの昼メロ淫靡エレゴシック名バンド最新作)、KING CRIMSON「USA」「EARTHBOUND」(2大凶悪ライヴ盤のリマスター初公式CD化!)。これ全部早く聴きて〜、と思いながらも何とか選曲だけはおおかた済ませました。名大病院14階レストラン「ソレイユ」でGEL:やTARA JANE O'NEILが聴ける日も遠くないですよ。

【只今のBGM:SEVENS「SEVENS」】


THE SORTSの二人(ギター&ドラム)がいるバンドの96年作。GROOVE!店頭で見かけるまでこんなバンドがあったことさえ知りませんでした。しかしどうも中心人物は他の二人(ボビーとマークのサリバン兄弟)のようで、ヴォーカルもそっちの人がとってます。THE SORTSをもう少し音数少なめにしたような感じの演奏をバックに、クリス・コーネル(ex.SOUNDGARDEN)が普通の人っぽくなったみたいなソウルフルめのヴォーカルが乗る、裏DC系の王道的な内容。ヨシュア(ジョシュア?)先生は裏方に回るのも上手いですね。ドラムのクリス君はやっぱりバカスカとキメまくりです。この人の変なとこに入るスネアやオープンハットはホントにグッと来る。全国に50人いるかいないかのTHE SORTSファンは必須な一枚でしょう。それにしてもこのバンド名、やる気なさそう過ぎて逆にアツイ気もする。

  8月23日
▼今月でバイトを辞める人の送別会がありました。ほんの一ヶ月ばかりですがお世話になりました実際。でその送別会が、金山であったんだな。本日の収穫、GROOVE!にて全部新品でTHE RUTABEGAOWENのスプリット("Never Meant"弾き語りヴァージョン収録!)、THE FAREWELL BEND「IN PASSING」(ex.BOYS LIFE!)、NOYES「NOYES」(EUPHONEのライアンとOWLSのヴィクター君のバンド、SIX GUN LOVERからのリリース!)、SEVENS「SEVENS」(THE SORTSのヨシュア&クリス在籍!)、VOLTA DO MAR「AT THE SPEED OF LIGHT OR DAY」。VOLTA DO MARは何と叩き売りコーナーから500円で発見しました。GROOVE!はそのうちなくなってしまうらしいので、探しにくいCDは今のうちに。

【只今のBGM:VOLTA DO MAR「AT THE SPEED OF LIGHT OR DAY」】


最近よく名前を目にする気がして適当に買ってみたらこれがもー激・大当たりでした。500円でこれは運良すぎ。EUPHONE的な軽妙さもありつつFARAQUETがもっと頑張ったみたいなガシガシ来るポストコアテイストもあり、DIRTY THREE風な大自然感もちょっと入り、要はこのへんの音のいいとこどりを誰も想像しなかったポイントで実現してみせたという感じです。煮詰まったかのように見えてもこうやってシーンは少しずつ前進していくのですね。

  8月22日
▼今日あることさえ知らなかったオーストラリアのART OF FIGHTINGのライヴに急遽行ってきました。スローコアっぽいと聞いていたんですがこれがなかなか、素晴らしい歌ものバンドでしたよ。詳細な感想をここに書いてしまうと後でライヴリポートを書くときに困るので割愛しますけども、行って良かったのは確実です。CD買いたい。これ系の来日公演はホント、安いし、とりあえず全部行っといた方がいいですね。あと、「すき家」のセットがあんなにお得とは知らなんだッス。

本日の収穫、バイトとライヴの間に本店にてREBECCA GATES「RUBY SERIES」(ポストロックテイスト女性SSW、SOMA録音作)、LEE PERRY/MAD PROFESSOR「EXPERRYMENTS AT THE GRASSROOTS OF DUB」(95年)、LEAFCUTTER JOHN「THE HOUSEBOUND SPIRIT」(PLANET-MU)。

【只今のBGM:LEAFCUTTER JOHN「THE HOUSEBOUND SPIRIT」】


ノンビートもののコラージュっぽい音響エレクトロニカの人みたいです。短いひとコマのそれぞれが放つ物語性が強烈で、作ってる方だけ面白いんちゃうん?てなノリの作品も多いこの手のものの中ではかなり容易に楽しめるアルバムだと思います。もっと寒くなってから屋外でぼけーっと聴いたら絶対良い。

  8月21日
▼ちょっと久し振りの四ツ谷店で本日の収穫BONNEVILL「PELICAN」、HOT CROSS「A NEW SET OF LUNGS EP」(LEVEL PLANE!)、KEITH JARRETT「UP FOR IT」(03年)、DJANGO REINHARDT「DJANGOLOGY」(2枚組アンソロジー)、THE GREATFUL DEAD「WORKINGMAN'S DEAD」、RY COODER / MANUEL GALBAN「MAMBO SINUENDO」。

▼今年二度目のビアガーデン行きました。天国に一番近い中日ビル屋上。別々に注ぎ口がある果実酒とカルピスを混ぜて「巨峰カルピス!」とか調子に乗って飲んでたら凄く気持ち悪くなって吐きそうになって、もう耐えられんというところまできたけど必死で耐えてたら、アマガエルのデス声みたいな大ゲップだけが出てそのまま回復してしまいました。勝利…。本来自分の意識外にあるはずの身体の現象をコントロールし克服するっつーのがここ数年の生活におけるテーマです。いかに寝入るかとかいかに歩くかとか、考えるべき。

【只今のBGM:BONNEVILL「PELICAN」】


四ツ谷店にそれこそ2・3年間くらいずーっと置いてあったこれが、実はミック・ターナー全面参加作だとつい最近知り、今日救出してきました。ジェシカ・ビリーとかいうピアノとヴァイオリンの人とのデュオということで、ミック氏がイニシアティヴを握るバンド/ユニットに比べると「何を描くか」という点に関して少々弱いものがある気もします。まーしかし持ってて気分のいい一枚であることに間違いないし、別にそんなに悪くないのでヨシ。こういうセッションって、やってる人が一番気持ちいいんでしょうなあ。

  8月20日
収穫はなし。CD大移動の続きをやって疲れた。疲れて丁寧語も使えない。部屋には引き出し式と本棚式の2種類の棚がぞれぞれ3つずつあり、今までは何となく、10枚以上とか大量にリリースしてるアーティストはまとめて引き出し式の方に、そうでないものは本棚式の方に、という中途半端な分け方をしていたのを、今回ジャンルと国籍でスッパリ分断してやった。結果、3つある本棚式は各々「スラッシュ/デスメタルだけ」「USインディーとテクノ/エレクトロニカだけ」「ジャズとプログレだけ」という極端なものになって、売れ線オルタナやら普通のハードロックなどは引き出し式の方に押し込められてしまった。自分の身の丈ほどもある棚いっぱいにあんまり普通じゃないCDが詰まってる様を目の当たりにするのは、なけなしの小遣いで買った銘菓「アポロ」を開封していきなり全部口の中に放り込んでしまったようなヤケクソな充実感がある。それらに三方から囲まれて昼を暮らし夜を眠る奴がマトモだと言えようか。今この部屋に来ると凄く怖いと思う。

【只今のBGM:IF「IF」】


昨日に引き続きこれも久々に掘り返して出てきたもの。いかにもアートロックくさいインパクト系ジャケに、リリースはSTACKRIDGEの再発をしているEDSELということで、タワーで半額になってたのを随分昔に適当に買ってみたものです。一応それなりに有名なイギリスのジャズロック/ブラスロックバンドのようで、ドラマーは後のFOREIGNERのメンバーだとか。何も考えてない初期SOFT MACHINE?てな独特のタル〜い感じがずっとみなぎってるのが特徴的。激しく当たりって程でもないけど読みは外さなかったという微妙な一枚として、今後も棚の隅で大人しく居続けることでしょう。

  8月19日
収穫はなし。やっぱり誰もが一度は「機動警察パトレイバー」の後藤隊長に憧れるもんらしいです。バイトの人と鶴舞のJR高架下にある「キリン食堂」という飲み屋に行ってみました。サービス業の格式を捨て去ってる系の、好きな人はかなり好きそうな砕けた雰囲気で、飲み屋なのに壁一面分とちょっとがガラス戸になってて微妙に開放感があるのが良かった。280円の「貧乏焼き」というのを頼むと、凄く大味なお好み焼きみたいなのが出てくるかと思いきや、焼肉のたれっぽいのがかかったモヤシの大盛りだけがもっそり持って来られます。これには注意!店としては割とオススメできる感じです。名大病院に入院中ふと飲みたくなったりした際はどーぞ。

【只今のBGM:MOCK ORANGE「NINES & SIXES」】


新棚登場にともなうCD整理のおかげで地層の底から掘り返された部類のうちの一枚です。都合のいいBRAIDって感じで少々小粒感漂うバンドですが、都合がいいだけあってクオリティ自体はかなり高め。レプリカでもここまでやれば充分買う価値アリです。というかこれがJADE TREEとかからリリースされてれば今頃至宝扱いだったろうに、LOBSTER RECORDSのダサいロゴでかなり損してる気がします。

  8月18日
▼注文してあった新しいCD棚(サイトのコンテンツ名ではなくリアル棚です)が夕方頃到着し、また激しい民族大移動が行われました。今まで全員平積み難民だったジャズが初めて領土を獲得した他、流入ペースが凄くて同じく難民が溢れ返っていたエモ/ポストコアも一気に規模を拡大したり、DRAG CITY/JAGJAGUWARがUSインディーから半独立したりと、情勢はなかなかアツイです。なお今回の変動によって、二つの背の高い棚が布団を両脇から取り囲むかっこうになり、寝てる間に地震が来たら左右からのダブルブロックで身動きが取れなくなることになりました。ああEYEHATEGODが、LES SAVY FAVが、BLIND MELONが降ってきたよ〜と思いながら息絶えるのも、そう悪くはない。収穫はなし

【只今のBGM:DENNIS DeSANTIS「CLOCK WISE」】


メタルの世界では「ブラジル産ジャーマンメタル」とか言うと、ドイツのメタルがジャーマンメタルだろう、baka!とタモリばりに難癖をつけられるもんですが、デトロイト・テクノに関してはどこの国の人が作ったものをそう呼ぼうと問題ないようですね。さてこの人は、どこの人なのか、知りませんが、ミニマルなデトロイティッシュエレクトロニカ(あるいはエレクトロニカテイストのデトロイティッシュミニマルなのか?)をやってます。そんなに変態っぽくもないし割と正統派な方なんじゃないでしょうか?若干親切めなのかな。使い方によっては頭悪くなりそうな音色を、上手くクールに鳴らしておられます。ヘッドフォンで何も考えずに聴いてスンナリ気分良くなれるっつーことは、細かいとこまでよく出来てるってことなんでしょうかね。多分クオリティはかなり高い方。

  8月17日
▼また夕食後自転車で出掛けて、合宿から帰って早々飲んでいるサークルの人達と合流してきました。実家暮らしが何ぼのものかと。自転車のフットワークは素晴らしいッス。人々の土産話を聞くにつけ、合宿行きたかった感は募るばかりだったわけですが、居たいところにいつまでも居ればいいというものでもないし、こうして徐々に退いていくのは仕方のないことなんでしょう。いや、来年は行ったろ。

▼昼間は、岡崎店のバーゲンへは結局行かず、収穫はなく、家でミキシングにとりかかっても度々眠気に負けてしまったりして、「休みになればあれもこれもやれる」と思いながら平日をだらだら過ごしてきたのにやっぱり大して生産性の上がらないダメな休日となってしまった。こんな気合の足りない一週間を送ってあー働いたと悦に入るくらいなら死んでた方がマシ。仕切り直さないといけない。誰か説教して下さい。鶴舞線丸の内から円頓寺商店街に入る直前の堀川の橋を通るときに一瞬気付く、川からあがってくるちょっとあやしい磯のにおいがせいぜいの夏気分、ってな調子でもう8月も半ばか。

【只今のBGM:MARC JOHNSON「THE SOUND OF SUMMER RUNNING」】


7月のサウンドベイバーゲンでビル・フリーゼルが凄く良くてそれ以来、実はこの夏これを時々聴いてました。そのビル・フリーゼルも参加してるアメリカーナ・フュージョンです。PELEあたりに軽々と匹敵する清涼感が全編漲ってて、青いエモくささの代わりにUSロッキンな土っぽさもあり、まー何というか凄く良いんですわ。アルバムタイトルもジャケも完璧。この手の金字塔として後々まで残っていくような大名盤でしょう。

  8月16日
▼名古屋が誇る税金の無駄、栄オアシス21内部に、完成以来初めて足を踏み入れました。バイト帰りに近くを通りかかったら何やらジャズのコンボ演奏らしきものが聞こえてきて、とりあえず遠巻きに覗いてみても会場の構造上凄く遅いディレイが乗って全然演奏が聴き取れず、仕方なく2フロア下って演奏現場の前に用意されたイス席に座って聞いてもやっぱり何か変で、アマチュアだからダメなのかなーと思ってたら、モンクの曲でした。演奏していたのはその名も「MONKを言わせて」なるオヤジッシュ・ネーミング・センス炸裂の、モンクナンバーを中心にやるグループだったようです。多分普通に上手かったんじゃないでしょうか。ピアノトリオのくせに全然ピアノが堪能できないPAで至極残念。途中から出てきた、歳の割に少々無理のある衣装の女性シンガーが、色気も翳りもない、とりあえずヴィブラートだけでもかけまくっとけばいいのにそれもしない、ドン・ドッケンみたいな歌を歌うもんだから、3曲くらい聴いて途中退出。セットがひととおり終わる前に客に帰られるツラさは判るからなるべくそうしたくはなかったんですが、何しろ今日わざわざ栄を通ったのは栄店に行きたかったからなので。てことで本日の収穫DAVID GRUBBS「ACT FIVE, SCENE ONE」(2002年)、INTERNATIONAL AIRPORT「NOTHING WE CAN CONTROL」(グラスゴー発歌ものフォーキーポストロック)。いつも栄に来ても本店で2〜3枚買って話し込んで満足してそのまま帰ってしまうことが多く、栄店は実に先月アタマのバーゲン以来でした。半年くらい行ってない岡崎店(現在バーゲン中)には明日行くか否か迷うところ。往復の交通費1300円出して300円のトニー・マカパイン一枚では報われないので。

【只今のBGM:INTERNATIONAL AIRPORT「NOTHING WE CAN DO」】


8人編成の大所帯バンドです。APPENDIX OUT(DRAG CITY)の人がいるらしく、しかもミックスがSOMAでジョン・マッケンタイアというだけあって、イギリス産ながらもかなり耳に馴染みのあるタイプの音です。悲しくないIDAみたいな感じでしょうか。このへんはもうど真中で最近のツボ。言うことないッス。極初期GENESISか「ISLANDS」期のKING CRIMSONかっていう英国情緒も時々。目まぐるしいのもいいけど、スローなのはまたいいですね。

  8月15日
▼今週のバーゲンラリー第2弾、今日はブラザー栄ビルのバナナバーゲン。200〜500円の見捨てられたCD達の広大な列を、腰をかがめて端から端へ。本日の収穫RED RED MEAT「BUNNY GETS PAID」(現CALIFONE)、SCUD MOUNTAIN BOYS「DANCE THE NIGHT AWAY」(現PERNICE BROTHERS)、V.A.「DON'T FORGET TO BREATHE」(97年、CRANK!のレア音源名コンピ!MINERALやROADSIDE MONUMENT等の未発表曲多数!)、MEATHOOK SEED「EMBEDDED」(NAPALM DEATH+OBITUARYのプロジェクト!)、QUORTHON「ALBUM」(元祖一人ブラックメタルBATHORYのクオーソンのソロ名義アルバム)。よくあの中からこんだけ見つけたっつー感じです。ついでに最近バーゲン段ボールが出現しているというHMV栄へ行くも特に買う物はなく、そのまま本店へ寄ってV.A.「POST MARKED STAMPS」(TREEのスプリットEPシリーズの完全コンパイル盤!)、YO LA TENGO「LITTLE HONDA」(カヴァーのみ6曲収録のEP)。何故山に登るのか、そこに山があるから。という有名な問答の如く、今週は毎日何か買ってる気がするのは、もはや私のせいではないんです。

▼それにしても今日の名古屋は夕方から驚くほど秋でした。日が暮れるか暮れないかという時間帯を、来る日のー寒さをもォ〜の語るってな風を受けつつ自転車漕いでるだけでもう、メランコリックで仕方なかったなあ。いやしかし、ビアガーデンにあと2回行くまでは秋は来ない。

【只今のBGM:SCUD MOUNTAIN BOYS「DANCE THE NIGHT AWAY」】


US和みフォーク(オルタナカントリー?)の人達の95年1st。あんまりオヤジ気取りになり過ぎず、いい具合にぽーっとできる感じで、この系統の中でもとても良い出来だと思います。夜にユルく聴くにはかなりイイです。2年半前のOVERKILL名古屋公演でブリッツに授かったメタル・ハート(→詳細)に続いて、最近は確実にアメリカ心を手に入れてる気がします。

  8月14日
▼日々のバイトの行き帰りに若宮大通を通りまくる身としては、行ったら猛散財しそうでなかなか行けなかったけど、仕事帰りにFILE-UNDERに寄るのが夢でした。今日からセールということなので、17時過ぎにノコノコと夢を叶えて参りました。本日の収穫、中古(30%OFF)でK.LOWのスプリット、JESSAMINE「JESSAMINE」(KRANKY、FONTANELLEの母体バンドの94年作)、WILL OLDHAM「BLACK/RICH MUSIC」(96年の8曲入りEP)、DONNA REGINA「A QUIET WEEK IN THE HOUSE」(KARAOKE KALKフィメール歌ものエレクトロニカ)、新品(10%OFF)でSENTRIDOH「WASTED PIECES」(カセットのみでリリースされていた87〜93年の音源のリマスターCD化!ニューリリース!)。充実の品が手頃な量だけ買えて清々しいです。

【只今のBGM:SENTRIDOH「WASTED PIECES」】


昨日の夜久々に見たLOOBIECOREで既に発売ていることを知ってちょうどビックリしていたところなので、早速現物が買えてしまってにわかに浮き足立ち気味になってます。神の仕業ですから金払って手に入れないわけにはいきません。内容は当然昔ながらの(というか実際昔の)宅録ローファイなSENTRIDOHスタイル。ファンは涙、それだけ。皆様もガンガン買って、バーロウ家のネコ達に美味いもの食わせてあげましょう。

  8月13日
▼デパートの閉館セールなどは結構利益があがるものなので新規入荷も普通にガンガンやる、という話を思い出してまた生活創庫店へ。本日の収穫ME「VICTIMS OF TESTOSTERONE EP」(MOONFLOWERSファミリーのバンド94年作)、DEODATO「PRELUDE」(BJORKのリミックスもやっていたブラジリアンジャズ/フュージョンの人、CTIからの72年作リマスター)。

▼ところで最近私がもっぱら色気を感じるものといえば、「リヴァーブ」でございます。AC/DCの"Highway To Hell"のイントロの、リフの休符に伸びて消えるあの若干ウソくさい残響、たまらん。あるいは、土曜朝のしがない旅番組での、ピンクの電話の竹内都子が喋りながら旅館の廊下から畳張りの和室に入り、障子を開けてガラス窓が現れる、というカットで、場所を移動するのに合わせて、声に乗る残響の長さや初期反射の具合、高音の落ち具合などが刻々と変わっていったのは、テレビでこれ以上享受できないだろうというくらいの感動でしたよ。昨日の飲み(12日の日記後半の追加部分参照)で辿り着いた見解と重ね合わせてみても、やっぱり色気というものは、発する側の意図が及んでいない(かのように少なくとも思われる)領域の中に、他者が勝手に見出すものであるっつう気がします。「エロ」なら記号だけがあればいい。色気とは文化的な観念ですね。

▼さて明日から日曜までFILE-UNDERのバーゲン。例によってバイト帰りにしか行けないので、アナログしか買わない人以外は、焦らず、並ばず、遅まきに行って下さい。

【只今のBGM:STATE ROUTE 522「RETROSPECTIVE COMPACT DISC」】


SHARKS KEEP MOVINGの人がいた90年代中期エモの名バンドの唯一のアルバムです。BOYS LIFEをもう少し親切にしたような感じの、いかにもこの時代の音。ヴォーカルの人のメロディ運びや、ワンリフで執拗に繰り返すパートなんかは、既にSHARKS KEEP MOVINGを思わせる感じのものです。ちょっと締まらないMINUS THE BEARみたいな曲もあり。これが当時BRAIDやMINERALとしのぎを削った(かどうかは判りませんが)かと思うと非常に感慨深い。

  8月12日
▼売りCDを本店にもっていって今週のバーゲンラッシュ用の資金作りにするはずが、岡崎までの交通費往復分も残らんかった。地球に優しく自給自足な本日の収穫、本店にてRUMAH SAKIT「OBSCURED BY CLOWNS」(SWEEP THE LEG JOHNNYの人の別バンド!)、STATE ROUTE 522「RETROSPECTIVE COMPACT DISC」(SHARKS KEEP MOVINGの前身!)、STARS OF THE LID「THE TIRED SOUNDS OF STARS OF THE LID」(KRANKYドローン音響2枚組)、あと現在配布中の小物割引クーポンを利用して、再生中のCDのケースを立てておく木のスタンドを遂に購入!NOW PLAYING!これ持ってて微妙に誇らしく思う気持ちは、「レコスケくん」で泣ける人にしかわかるまい。

【只今のBGM:STARS OF THE LID「THE TIRED SOUNDS OF STARS OF THE LID」】


こいつはかなりハード・コアです。オーケストラの開演前のチューニングみたいなのが延々CD2枚に渡ってたゆたい続けるのみの激ディープドローン音響。LABRADFORDとかの比ではない。早送りボタンのない試聴機では当然買う気をなくすような内容なんだけど、私がどうも苦手なGODSPEED YOU BLACK EMPEROR!あたりに比べると調性的親切感があるというか、和める感じだったので、DIRTY THREE同様ある日突然「最高…!」とか思うかも知れん系だなとか色々考えて結局買っちゃいました。昨日のLIGHTNING BOLTに続いてこの人達もかなりジャーマンロックノリですね。宗教色入り始めた後のPOPOL VUHが極初期TANGERINE DREAMになってみたというか、聴いたことないけどクラウス・シュルツとかモロこのまんまだったりしそうだし。プラネタリウムとかで常軌を逸した轟音で聴いたら凄く良さそう。


▼さて、追加があります。結婚して神奈川にいるはずのサークルの先輩から「今飲んでます、来ない?」という内容のメールがHOTMAILのアカウント(勿論PCで見る)に来ているのを、届いてから5分くらいのタイミングで偶然発見し、夕飯もばっちり済んだ20時過ぎに今池までひとっ走りして行ってきました。4人ほどの久し振りな人々に囲まれて、最年少の下っ端として飲んだのも久々。そのメールの送り主(インプロノイズバンド「つるばみ」のドラマーとして今もライヴ活動を行なっておられます)の「何かバンドメンバー一人一人を印象付けるものが欲しい。私はセクシードラマーとしてやっていくことに決めた。男の思うセクシーとは何か?」という問いに、その場にいた男三人がそれぞれひたすら意見を出していったわけですが、人のツボってのは何処にあるかわからんものです、実に。私は小向美奈子の腹は全面否定なんだけど「あれは必須」という人もいるし、腹に限らず「健康美なくしてセクシーはなし」と主張する人もいました。その雰囲気に乗じて、私の長年の疑問、すなわち「男の色気を感じる瞬間の代表的なものとして『車をバックさせる仕草』などがあるが、曲が盛り上がるとこでギタリストがガツンと歪み系エフェクターを踏み込むのをどう思うか?」というのを尋ねてみたところ、女性二人揃って「たまらん」との回答でした。やっぱりな。てことでこれからは1曲に最低一発、ナイアガラ・フォールのでっかいのを設けるように心掛けていきたいと思います。

▼そして只今のBGMは上と同じやつのdisc2。disc1と変わらん。知らないうちに意味のわからない文を書き殴ってしまいそうになるこの時間帯(27時)にはかなりハマる。

  8月11日
▼向かいの家の子供が友達っぽい連中とウチの前で2時間くらい立ち話を続けています。おめーら20時つったら高校生は宿題やって寝る時間ですよ?仕方がないので部屋のガラス戸をがばーんと開け放してLIGHTNING BOLTを大音量でお見舞い中。効き目があるか否かは不明ですが、とりあえず「ここの家の奴はちょっとやばいのか?」と思わせかねないというリスクを孕む危険行為には違いない。おっと危険とリスクは同義!意図的な長島語法が最近の私的流行です。それはさておき、これでも一応、MARDUKじゃさすがにマズいよなと思ってこっちにしたんですよ。ということで本日の収穫、いつも近くを通るのに凄く久し振りのパルコ店でLIGHTNING BOLT「WOUNDERFUL RAINBOW」、KEITH JARRETT「THE KOLN CONCERT」。キースの唸り声だけ入ってるCDがあったらそれを使ってもいいな。ぅえ、うぃえ、早よ帰れぅえ、ボケぃぇえ。

【只今のBGM:LIGHTNING BOLT「WONDERFUL RAINBOW」】


一応3rdになるようです。2ndを持ってるんですが、大筋で中身の差はなし。ライヴ見たらDEERHOOFみたいなんだろうなー。スピード感がムチャクチャあるわけではないのでFANTOMASみたいな不安を煽る意味わかんなさはそれほどなく、むしろ「何ずっと盛り上がってんの?」ていうジャーマンロック的絶倫パワーがみなぎってます。ポスト・パンクがプロト・パンクなバンドだったのかこの人達は。

  8月10日
収穫はなし。CD-R編集作業(今月2日参照)に熱中するあまりしばらくやっていなかったミキシングに数日振りの復帰。CHRIS LEEの2nd4曲目あたりのプロダクションがとても良い。今のバイト、日曜がもれなく休日というのはわかりやすくて助かります。ああ、行楽してー。海行こうが花火に行こうが、そこに人並みかそれ以上の楽しみを見つける自信はあるんですが、ただ日々CDを買っていると結果的に他に何も出来なくなってるというだけです。天気が崩れてこないうちにビアガーデンでもいい。岡崎は時々バーゲンで行っても駅とバナナ岡崎店(が入っている康生町メルセーズ)の間に何もなくて、もの凄く甲斐のない土地なんだけど、不慣れな景色を歩くだけで割と充分。本当は大阪キングコングツアーや東京ユニオンツアーがしたいです。1億円とは言わんから5万円くらい入った不審なカバンを竹やぶで偶然拾わんかな。竹やぶなら近所の公園にあるんだけどな。

【只今のBGM:CHRIS LEE「PLAYS & SINGS TORCH'D SONGS, CHARIVARI HYMNS & ORIKI BLUE-MARCHES」】


翳りポジティヴといった雰囲気だった1stに比べて随分地味に落ち着いちゃったこの2ndですが、改めて聴くとやっぱり結構良いです。多分色々好きなんだろうなーという感じのまとまりのなさが味といえば味だし。それでもちゃんと己のノドで一貫性をもたせられてるのでOKです。上で書いた4曲目が個人的には、プロダクションのみならず曲の出来としてもハイライトかも。

  8月9日
収穫はなし。当サイトで最も機能していないコーナーの一つとして君臨し続ける「CD棚」、これは何も人様に「こんだけ持ってんのよん、ほれほれ」と誇示したいわけではなく、例えば『米スラッシュメタル』のページに、微妙な出来で有名なVIO-LENCEの3rd「NOTHING TO GAIN」を発見した人が「自分はVIO−LENCEが好きなんだが、この3rdは買いだと思うか?」と尋ねたくば尋ねられるようにというのと、あとは何より自分が枚数を把握するためのものです。今年に入ってからというもの、恐らく200枚以上のCDを売りに出し、また3月以降の収穫を一切「CD棚」に追加していなかったため、現在の所持総数が何枚なのかサッパリわからなくなっておりまして、今日は一念発起してそのアップデイト作業にいそしみました。手順はというと、1)この日記にある収穫CDをノートパッドにコピ・ぺ、2)集まったものをジャンルごとに分け、3)それらを「CD棚」各ページの然るべき位置に書き足していく、というもの。しかも今回は、売ったCDの消し忘れなどもあって枚数のカウントが乱れまくっていたため、全ページ上から下まで一枚ずつ数え上げました。ああ、辛かった。意地悪な義母に穴のあいたバケツで川の水を汲まされる童話のヒロインのような心持ちで必死に耐えました。だがしかし、以前にも書いたかも知れませんが「正確に数が言える内は真のコレクターではない」とゴルゴの割と最近の話に出てきた依頼人の友人が言ってたので、私はまだまだダメです。おーダメ人間として生きる愚かさを。

【只今のBGM:TO ROCCOCO ROT「VEICULO」】


依然続くCD-R編集作業のために、ハイ・ソな音響系がなかったかと探しまくってこれも使うことにしました。久々に聴いてみると、薄いけど、薄さが必要な局面においては凄くいいなという感じで、何だか前より好印象です。1曲1ネタで山も谷もなしってのをあらかじめ覚悟しておけば問題なし。ロナルド・リポックにはいつでもあの田舎KRAFTWERK声で唄ってもらいたいんだけど、それだとTARWATERと変わらんな。つまり私はTARWATERが好きなだけかも知れん。

  8月8日
▼どこの馬の骨だか台風10号だか知らんが、バイトの行き帰りの時間帯は大人しくしとったようなので良い奴だ。奇跡的に一度も雨に降り込められることなく本日の収穫、今日からバーゲンの生活創庫店でPAVEMENT「SLANTED & ENCHANTED: LUXE & REDUXE」(レア音源大量収録2枚組リマスター!)、CANYON「EMPTY ROOMS」(ex.BOYS LIFE!!!!!)、BOUD DEUN「THE STOLEN BICYCLE」(CUNEIFORM、変拍子レコメンチェンバー)、ARMORED SAINT「REVELATION」(ジョン・ブッシュ全面参加、00年リユニオンアルバム!)。数は控えめながらも大粒の買い物となりました。

【只今のBGM:CANYON「EMPTY ROOMS」】


あの音で、たったアルバム2枚で解散したBOYS LIFEて人達はもう、存在そのものが「若さ」だったというか、とにかく完璧でしたね。そんで今このCANYONでこうなったってのも、頷くしかない話です。実際のところ、何か発見があるとかそういう内容では全然ないんですが、あのBOYS LIFEの2nd冒頭一発目の「No」の人が今も歌い続けてるという事実だけで、食い下がらざるを得ない。SLOWDIMEからの1stより若干バンドっぽい感じになったのはいいとして、今更GERN BLANDSTENへ移籍ってのは栄転と言えるのか?No!SLOWDIMEの宝のひとつでいて欲しかった。

  8月7日
収穫はなし。サークルの現役生の人々は次の火曜から合宿に出かけるという。いいねー。私といえば花火もことごとくパスしてるし、今年の夏の行楽は本当に岡崎店バーゲンだけになってしまいそうです、無念。名大構内で線香花火でもしませんか。明日からの生活創庫店バーゲンは仕事帰りしか行けないので皆様極力朝から並ばないで下さいよ。

【只今のBGM:SADIS EUPHORIA「FRIGID SILENCE SPILLING」】


ニュースクール的な身軽さのある混沌系激テクニカルブルータルデスの人達です。THE DILLINGER ESCAPE PLANが極悪一筋になった感じ。声もかなり本格的なデス声だし、若手の新人でもここまで気合入ってれば聴く気になるというもの。異様にコンプの薄いプロダクション(特にドラム)のせいでケイオス度2割増。これは6曲入りのEPですが、フルアルバムがあったら買いたい。

  8月6日
収穫はなし。何か気になるなーと思っていたバイト先の食器洗い機の作動音がQ AND NOT Uの2nd1曲目アタマのオクターブ+3度と全く同じ音程であったということに今日気付き、それ以来ぅいーんと厨房の奥で食器洗い機が動き始めるたびに「S O F...」と例のイントロが聞こえてしまって、正に黒ブチのセルマさん状態。

▼さて今月は生活創庫店が8日から完全閉館の17日までバーゲン、15日から17日までブラザー栄ビル、同じく15日から18日まで岡崎店バーゲン、月末の29日から9月1日まで四ツ谷店がバーゲン。全制覇は無理かも知れんけど、岡崎店のメタル店長は年に一度は拝んで来なければ。

【只今のBGM:Q AND NOT U「DIFFERENT DAMAGE」】


上記の事情ゆえ久し振りに聴いてます。1stに比べて「この曲にこのフック」ていうわかりやすさが減った分、買った当初は期待を下回った感があったんですが、決められた展開は別にあってもなくてもいい、くらいの勢いでノンストップダンスホール状態だった3月のライヴを見てからは、評価は上がる一方。あっさりと立ち位置を変えても凄みを失わないフットワークの確かさは大したもんだと思います本当に。

  8月5日
▼外資系大型CDショップに出向いて、目的の品(勿論定価新品)を一枚だけ手に取り、レジに並ぶ間も浮き足立つ思いでジャケの表裏を凝視して、なんて、中学生に帰ったようでした。そうまでして買った入魂の一枚とは何か?本日の収穫、柄にもなく栄HMVでビリー・バンバン「今は、このまま」!熟年アーティストに久し振りに巡ってきたヒットを取り逃がすまいという配慮か、横ラベルには判りやすく『"いいちこ"TVCM曲「今は、このまま」ビリー・バンバン』と書いてあります。デリカシーに欠けるというか親切というか。ホントこの曲は、名曲というだけでなく、唄がイイんです、寂しいおっさんのカラオケ風で。ノン・ヴィブラート、ピッチも割と不安定なんだけど、その声で不器用ながらも頑張る様がもう、ダニエル・リトルトンやマーク・コゼレクどころじゃない情緒を発してて、普通にテレビ見ててもいいちこのCMが流れると空気変わるってくらいたまらん。次のリリースは是非JAGJAGUWARかDRAG CITYからどうぞ!

▼だがしかし、CD一枚買うくらいで年頃の乙女のように揺らいでおってはイカンと、調子を取り戻すためバナナ本店へ。ADENの「TOPSIDERS」(2002年作)を購入しました。アイワのポータブル録再MDで練習を録っただけというPARKLOAM(店長中井さんがドラマーのバンド)の新音源が店内でさりげなく流れてて、ビックリするくらい整った音をしてて驚愕。(ビックリと驚愕はかぶるか。)アイワといえば2000円くらいのヘッドホンで何故か10000万円クラスの音がするやつがある、とちょっと前に話題になったものです。どこぞのケンウッドより故障返品率は低いというし、AMAZONで1400円くらいで大抵のフルアルバムが買えてしまうDISCHORDにも匹敵する庶民のための良心最強企業なのか?

【只今のBGM:ADEN「TOPSIDERS」】


もう一枚持っている99年のやつは胸やけするような金太郎飴ギターポップアルバムでしたが、それより後に発表になったメンバーのソロプロジェクトCURRITUCK CO.が素晴らしかったので買いました。これは最高!全てが正しいアメリカーナ・親切・フォーキー・ポップアルバムになっています。日本の下北沢系インディギターポップを一生懸命聴き漁るような人にもかなりイケるんじゃないでしょうか。そんなインドアもやし失恋メガネ野郎共は全員死ねという質実剛健派にもちゃんとオススメできます。

  8月4日
収穫はなし。食事制限によるダイエットは代謝が不活性化するせいで身体からダイエット臭なるものが発生するとかいう「とくダネ」の特集を見た人は少なかろう。本当なんですってよ。へぇーへぇー。タモリといえばその昔トランペットがヘタ過ぎてミルト・ジャクソンを怒らせたという話は本当なんでしょうか。

【只今のBGM:MORNING STAR「MORNING STAR」】


MOONFLOWERSかMEかどっちだったかの人(確かMOONFLOWERSだった気が)がいるバンドの多分1st。94〜97年に録音されてますからかけもちで活動してたんですね。MOONFLOWERSよりは不思議ムードが薄く、よりピースフルでヒッピーくさい感じになってます。凄く久し振りに聴いてるんだけどこれまた良い。スタンダードの"What Is This Thing Called Love"(邦題「恋とは何でしょう」)が入ってたりして小粋。

  8月3日
収穫はなし。昨日書いたCD-R編集作業が激しく難航して一日困り果てました。1)雰囲気が落ち着いてて、2)会話の邪魔にならない、というとこまでは簡単なんだけど、3)ハイ・ソ感がある、てとこが難しい!!これのせいでOWENとかは使えない。更に、条件に合致しても、大して愛せないやつはどうも数に入れようという気がしなくて、THE SEA AND CAKEやSTEREOLABは選外。しかしここで無力に終わってしまっては普段の物色購買生活が浮かばれないから、頓挫するわけにはいかない。見知らぬ親子連れに「いま流れてるの何ですか?」と言われるまで頑張ります。

【只今のBGM:THE HIGH LLAMAS「SNOWBUG」】


凄く取り出しにくい所に長い間しまってあったのを掘り起こして聴いてます。多分2〜3年振りに聴いたけど、結構良くて得した気分。ランチタイムが終了したあたりで流したら喫茶目的の女性客とかに喜ばれるんだろうな〜。それにしてもジョン・マケ臭が強烈なアルバムだこと。早くBASTRO全部再発してよ。

  8月2日
▼バイト先で流れているBGMが実は有線ではなくてかなり適当なCD(「癒し系オムニバス」みたいなの)だったことが判り、その上社員の人の御眼鏡に適えば私物使用もOKかも、ということで、今日は帰宅してから編集CD-Rの選曲に必死です。日替わりランチとBGMが評判の店になるよう頑張ります。収穫はなし

【只今のBGM:なし】

  8月1日
▼夕食後、何かしようと思っていながら22時くらいまでうっかり寝倒してしまったときの憂鬱さは、夜中にPCの前で座ったまま小1時間寝入ってしまっていたときのそれを上回るものだと考えます。今日はサークルの人に夜飲むなら一報くれるように頼んであったのに。実際連絡も来たのに、最悪。こういう時に順調につかまらない奴、しかもその理由が「寝てた」とかだともう、不粋でヘルプレスなヘタレ畜生と見なされて然るべき。しかも目覚まして風呂入って、出てきたらまたうっかりサスペンスドラマに見入ったりして、いやーああいうドラマの筋書きってよく出来てますね。感心しました。三田佳子はいつの間にテレビ復帰したんでしょうか。とか、万死に値するダメ・スカム以外の何者でもねーと自覚しながらもそこから這い上がれないのは、明白なる負け組に違いない。ノー・エクスキューズ、収穫もなし。おーダメ人間として生きる愚かさをあまねく全ての人に伝えたい。と曲の一番盛り上がるところで言い放ったオーケンをやっぱり尊敬せざるを得ない。

【只今のBGM:THE CANCER CONSPIRACY「THE CANCER CONSPIRACY」】


これはデビュー・ミニ?3曲入りEPです。激展開というより劇・展開なシリアス系インストポストコア。たまたま紹介されたってだけなんでしょうが、何故かプログレフィールドで受けが良いようです。確かに第3期KING CRIMSON的なデヨ〜ンと拡がる暗さや、DREAM THEATERの1st〜2ndの頃にあったものに近い泣きも。フルアルバムの方はチャド・クラークがエンジニアをやってるらしく、そっちも是非聴いてみたいと思わせる出来です。

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