物色日記−2004年1月

※頻出語句解説はこちら
  1月31日
▼バニ!バニ!本日の収穫、ぼのぼのを求めて行ったブックオフ川原通店にてRENEGADE「RAVAGES OF TIME」(MASQUERADEあたりと同期の北欧メロディアスHR)、バナナ栄店でTHE FIRM「MEAN BUSINESS」(ポール・ロジャース&ジミー・ペイジ、ZEPファンにはすこぶる評判の悪い伝説ユニット2nd!)、同本店でMARVIN PONTIAC「LEGENDARY MARVIN PONTIAC」、PENFOLD「AMATEURS AND PROFESSIONALS」(MINERAL直系陰湿泣きエモ名バンド)、V.A.「GROUND RULE DOUBLE」(DIVOTとACTIONBOY300の共同コンピ?BRAID、FRICTION、LUSTRE KING、HUBCAP、SHELLAC、C-CLAMP、MINERAL他超豪華メンツ!)。

↓そして本店にて、念願のレコスケ・フィギュアを手に入れました!

イエ〜イ!

 聞くところによると、バナナ、ユニオン、HMVなど5社のヴァージョン(手提げ袋がそれぞれの店のものになってます)が存在する限定生産ものだったようで、もはやレアかも知れないとのこと。私が買ったのは最近たまたま発見された本店在庫最後の1個だったようです。とりあえずでっかくてカワイイっす。最高だなあ。

【只今のBGM:MARVIN PONTIAC「LEGENDARY MARVIN PONTIAC」】


77年に事故死した架空のブルーズメン、マーヴィン・ポンティアックの作品を装ったジョン・ルーリーのアルバムだそうです。エリック・サンコ、マーク・リボー、ジョン・メデスキといったTHE LOUNGE LIZARDS〜KNITTING FACTORY組のがっちりサポートでまずは安心。ジャムバンド的なノリとアフロ・ブルーズ、更にはフェイク・プリミティヴ・アフリカン(?)な要素までを渾然一体とさせたような、大人のためのシブくて刺激的な前線ミュージックが出来上がっています。この一角でぐちゃぐちゃやってるうちに生まれた音楽の中では割とモニュメンタルな部類なんじゃないでしょうか。そんな普遍性を感じます。いかにもニューウェーブ感覚の延長っぽい容赦なきシークエンス攻勢や、アフリカで育ったわけじゃございません、ゴメンナサーイ!てな居直り上っ面感がそこかしこに見られるあたり、元THE LOUNGE LIZARDSの面目躍起といったところか。歳食ったと見せかけて不良化したLOS LOBOSなBUENA BISTA SOCIAL CLUB、てな具合に楽しい1枚です。老いも若きもどうぞ。

  1月29−30日
▼両日ともに収穫はなし。風邪の脅威はひとまず去りましたが(というか個人的に峠を越しただけですが)花粉症が次に控えていて憂鬱です。伐採行為の罪滅ぼしと称してスギを植林し、花粉症患者を量産して自社のティッシュペーパーが売れまくるという製紙会社の陰謀に間違いないんすよ。と去年も書いたかな。

【只今のBGM:TED NUGENT「GREAT GONZOS! THE BEST OF TED NUGENT」】


いつまでもボウ・ハンティングとDAMN YANKEESの人と思っているのも悪いのでベスト盤を買ってみました。昔気質ギター野郎の70年代アメリカンハードロックそのものです。デビュー当時在籍していたTHE AMBOY DUKESというバンドではBLUE CHEERみたいなサイケブルーズをやってたそうで、そう聞くと更に納得。こういう音楽をマルチマイク録音で音源化した初期のスタジオ盤は、なかなかバンドとしての緊迫感とかを確保し辛いもので、御多分に漏れずこれもちょっと譜面的に聞こえてしまうのが残念です。それともロック全体がある時点からメンバー間の呼応の妙みたいなのをないがしろにするようになったというだけなんでしょうか。いや、ただこのドラマーがイモなのか?全体的には勝手にリック・デリンジャーみたいなのを期待してたんですが(テッド・ニュージェントと名前の響きが似てる気がして…)、どーもあんな風に気持ち良くドライヴしてくれません。どっちかというとアリス・クーパーみたいな頑張るショウマン系の人だったのかも。何にしろ色気は薄めです。ところでこのアルバムはオリジナルリリースが81年で、99年のリマスターに際して何と新録ボーナスが追加収録されてまして、ディーン・カストロノヴォ&ニール・ショーン、更にジャック・ブレイズという、BAD ENGLISH+DAMN YANKEESな笑える面子でやっております。曲としてはごく普通な、HARDLINEがBADLANDSになったみたいなスピードチューン。90年代リアルタイム組には意外とオイシイ出来です。

  1月28日
本日の収穫、バナナ岐阜店でMINOR THREAT「FIRST DEMO TAPE」、HEY MERCEDES「LOSES CONTROL」(最新作!)、ALOHA「THAT'S YOUR FIRE」、THE FIRE THEFT「CHAIN」(国内盤ボーナス曲を含む3Tracksシングル)、THE FIREBIRD SUITE「ARCHIVES」(ex.BRAIDのクリス!96〜98年のFIREBIRD各名義の音源集)、FRODUS「F-L3773R」(1st「F-LETTER」のリミックス&ボーナス追加再発!)、BRAID「FRANKIE WELFARE BOY AGE FIVE」、JASON TRAEGER「MY RELIGION IS LOVE」(K RECORDS)、MINUS THE BEAR「THIS IS WHAT I KNOW ABOUT BEING GIGANTIC」、BOBBY TIMMONS「IN PERSON」、SCORPIONS「TOKYO TAPES」(リマスター)、更にざうるす蕪城店でGANG OF FOUR「HARD/SOLID GOLD」(2in1リイシュー)、FLORA PURIM「ENCOUNTER」(エルメート・パスコアール、ジョー・ヘン、マッコイ・タイナー他参加のRTFの女性シンガーソロ76年作)、TED NUGENT「GREAT GONZOS!」(ニール・ショーン、ディーン・カストロノヴォ、ジャック・ブレイズとの新録音追加収録の、81年発表ベスト盤リマスター!)。ところでJRの座席下から常時噴き出しているあの熱風は何の騒ぎなんでしょうか、熱過ぎませんか?ぽーっとさせて寝過ごさせて、「黙ってトンボ返りはさせんぞう」と乗り越し料金をふんだくる悪の企みなのか。まんまと術中にはまって豊橋まで行きました、なんてオチがあれば収まりが良かったのにそんなこともなく、熱かっただけじゃんよ。

【只今のBGM:JASON TRAEGER「MY RELIGION IS LOVE」】


アメリカンSSW的へたれインディパンクポップバンドを集めさせたら右に出るものなしの最強レーベル・K RECORDSの人です。WOLF COLONELが素晴らしくてそれ以来「最近のKは侮れない」との認識をもって横断歩道とかも渡るようにしてますが、この人も最高です。より垢抜けたポップ感が薄く、ギターもって曲作りました、友達にドラムとか叩いてもらいました、的なほのぼのDIYグルーヴが充満する、正にK印のグッド・インディ・SSWポップをやってます。そんなんでも歌心の良さで全てOK。PAVEMENTは初期2枚まで、BARSUKに行ってKIND OF LIKE SPITTINGは死んだ、なんていう硬派な御仁にはバッチリです。この整ってなさ故のかわいさが何とも愛せる感じです。和やか。

  1月26−27日
▼両日とも収穫はなし。本山交差点から広小路通を東山公園方面にほんの少し行った南側にある飲み屋「とりとり亭」が、食えるものはもっぱらトリなんですが、激しくウマいのでオススメです。運が良くないと座れないような広さにつき小人数でどうぞ。あー最近はマスタリングが出来たいなあ。

【只今のBGM:GTR「GTR」】


YES〜ASIAのスティーヴ・ハウとGENESISのスティーヴ・ハケットがいてプロデュースはASIAのジェフリー・ダウンズという産業ロック/プログレハードのスーパーバンド!って肩書きだけで伝説と化したGTRの唯一のアルバム。中古で1,000円で買ったのにアマゾンでリマスター新品もちろん外盤が1,058円(今日現在)でした…。音良くなってんだろうなあ。こっちの未リマスターの方は2〜5kHzのへんが不当に膨れ上がってて全体像のフチが不明瞭な上、リヴァーブを豪勢に乗せ過ぎたもともとのプロダクションゆえバスドラもスネアもズヨンズヨン響くばかりで、間近に迫るようなアタック感も皆無。さて内容的には、これがあんまり胸キュン系ではございませんで、シアワセ天空寓話ムードを薄めてやけにハキハキした80年代対応型に変造したようないわゆる「90125YES」風、もっと言えば"The Secret Of My Success"を嬉々としてやっていた頃のNIGHT RANGERあたりと何ら変わらない煮え切らなさを感じるものになってる気がします。ラストの1曲だけが「DRAMA」期のYESをハードロックにしたみたいでちょっと燃えますが。マックス・ベーコン(Vo.)のハイトーンはかなりグッと来るタイプながら、全体の冴えない印象を払拭するには至っていません。こういうのが好きな人が本当にメロ・ハーとかを好きな人ってことなんでしょうか。私はもうちょっと現金な奴だったみたいです。これに燃えなくて正直ショックなんですけど。

  1月25日
本日の収穫、かなり久し振りの四ツ谷店でBLACK EYES「BLACK EYES」、SIGUR ROS「AGATIS BYRJUN」、KLAUS SCHULZE「PICTURE MUSIC」(73年)、ZNR「TRAITE DE MECANIQUE POPULAIRE」(エクトール・ザズー!2nd!)、DOM「EDGE OF TIME」。寒い中、簡素な暖房しかない大学のサークルの練習室で、独り歌録りを敢行した一日でした。風邪で鼻声、寒さでトレモロと、各種エフェクト掛かってます。

【只今のBGM:DOM「EDGE OF TIME」】


二日連続ジャーマンロックということで。これはデスメタルでいえばMASTERやAUTOPSY(US)のような、知る人ぞ知るもいいとこ的存在の極めてディープなフォーキードローンサイケの隠れ大名盤だそうです。ほぼインスト化したHOLDERLINが「MEDDLE」期のPINK FLOYDに取って食われたような、或いはOVALとSTARS OF THE LID(LABRADFORDでもいい)が結婚して紀元前に生まれ変わったような、かーなり危険な内容。がしかし不思議と聴きやすく感じます。繰り返されるパートと不確定なパートのブレンド加減やら展開のタイミングやらが、それだけ無駄なくまとめられてるということなんでしょうか。割といちいちオッと思うくらいハイセンスです。百回聴いても謎に終わるような大御所どころの初期作を有り難がるよりは、断然コッチにしといた方が楽しいでしょう。こんなのが無名のままなんて、ジャーマンロックの裾野は広いもんですね。

  1月24日
収穫はなし。設備投資が近頃の趣味です。デジカメ衝動買いを皮切りに、フリーハンドでハーモニカが使える首かけホルダー(その後カズー用にカスタマイズ)、ギター用のコンパクトエフェクタ、WWFパンダのシンボルマークが入った財布(1500円で使いにくい)など、それは地味に続いています。今日はダイナミックマイクロフォン・SM57を購入したんですが、まあ関係ないか。すいません。ちなみに58じゃなくて57にしたのは15〜16kHzより50〜60Hzが欲しかったのではなく、ポール・ロジャースが57の愛用者だからです。そんなことより皆さんは爪を切ったりよく寝たりして下さい。風邪流行ってますね本当に。

【只今のBGM:EDGAR FROESE「AQUA」】


TANGERINE DREAMの人の74年ソロ作。調性感や掴みやすい一定したパルスらしきものは一応存在しますが、のちのマニュエル・ゲッチングのように音楽として聴きやすいほどでは全然なく、同時期のTANGERINE DREAMと割と大差のないハードコアなジャーマンエレクトロ街道を行っておられます。唯一、「水」をモチーフにしてる感じが全編に仕込んであるため、聴く方もそれなりの目的意識(?)みたいなのが持ちやすいという点で、Cじゃない頃のKLUSTERとかよりは当惑が少なくて済むんじゃないでしょうか。逆に極初期POPOL VUHばりに激ディープなのがいいんだわという人にはきっちり応える内容といえます。こういうのは我を忘れて、ショート・タームでの期待を投げ捨て、ほげーっと流れに乗るに限ります。変な高揚を覚えたら勝ちということで。

  1月22−23日
▼22日は収穫なし本日23日の収穫はバナナ大須店にてTHE POP GROUP「Y」。風邪からくる頭のふらつきもアルコールの酩酊感だと思えばよい。寒気は寒いだけ。

【只今のBGM:HALFORD「CRUCIBLE」】


冴えんジャケですが復活ロブの第2弾です。還暦過ぎたじい様がよくやります。それだけでとりあえず買い。内容は全くもって前作路線を踏み外さない「PAINKILLER」+「WAR OF WORDS」な硬質正統派メタル・アルバムとなっとります。ポッと出の新人がこれをやっても絶対買う気にはならなそうな、大して面白くない曲ばかりが入ってるんですが、やっぱりロブの声はスペシャルなわけですよ。ジェフ・テイトやキング・ダイアモンド系の気持ち悪さの発祥であり、真にユニークな存在であると思います。それにひきかえロイ・Zのメタルポーズはそろそろ限界ですね。1980年前後のシケった臭さが微塵も漂ってこない作風を「垢抜けている」と呼ぶことも出来ますが、その部分こそカレーの玉葱、けものの肉球なんじゃないですか!?肉球のない犬や猫なんて。ブルース・ディッキンソンの時はこれで合ってたんですが、相方がロブだとどこか白々しく響いてしまうような気がします。ロブは新しいことがやりたいならNEVERMOREみたいになれば最高に活きると思うんだがなあ。

  1月21日
収穫はなし。最近、ミッキー吉野家こと吉野家(度々繰り返されるこのネタにピンと来ない人は「レコスケくん」を参照のこと)の前を通り掛かったときにカレーの匂いに気付くのがかなり悲しいです。ビリー・シーンがB'zのツアーメンバーに参加したっていう話より落ち込みます。遠い空に輝く星のようにあなたはずっとそのままで変わらないでとキョンキョンも言ってるんスよ。身勝手な話ですけどね。US牛の流通が回復したらまた牛丼一本で頑張ってもらいたい方に一票。

【只今のBGM:IDA「TEN SMALL PACES」】


THE SECRET STARSの"Shoe In"をこのアルバムでカヴァーしてるということで、買って以来久々に聴いてます。これを買う以前は5thしか持ってなかったので買ったばかりのときは何だか普通だなー、緊張感ねーなてな感じだったのですが、夫婦ユニットの「YOU ARE MY FLOWER」とか色々集めた今、再び聴くと、やっぱりシックリきました。放置すれば勝手に熟すもんですね。このたらーっと湯水の如く垂れ流れるハートウォームっぷりこそ、もともとのIDAの真髄だったのかという気もしてきします。で件の"Shoe In"はこっちのヴァージョンもとても秀逸。愛あるフォークに惹かれる人なら買っといて下さい。

  1月20日
収穫はなし。好評につき品薄気味の「ムーミンズランチ」ですが、半分ほど揃った今、新たに買ってもカブリが頻繁に発生して哀しい限りです。この前は久々に見つけて嬉しくて3個買いしたら2個被って、今日2個買ったら2個とも被りました。残念なんだけど袋から現れた実物を見ると「いんや、憎めんな」と許してしまうわけですが。中古でHUSKER DUをコンプリートするより厳しい道かも知れんです。

【只今のBGM:THE ANOMANON「THE ANOMANON」】


PALACE兄弟のネッド・オールダムがやっているバンドの2000年作。知らない間にDRAG CITYやTEMPORARY RESIDENCEを卒業してPALACE RECORDSなんてものを作ってしまったのですね。そこからのリリースです。声も曲もウィル氏より人懐こい感じで、内容的には正に聴きやすいPALACE BROTHERS。というよりBUFFALO SPRINGFIELDやTHE BYRDSそのものであってアメリカーナというよりアメリカ。無理矢理日本に置き換えて例えるなら、確信犯か地かわからない小島真由美みたいなモンなんじゃないでしょうか。PALACE関連の地道なコンプリートを目指す人間としては買って納得・満足の1枚でした。

  1月19日
収穫はなし。醤油ベースで鍋を始めて、最後にラーメンを入れると秀逸な五目ラーメンになります。オススメ。

【只今のBGM:MIKE DOUGLAS「YOU DON'T HAVE TO BE IRISH」】


その名も「マイク・ダグラス・ショウ」という番組の人気司会者だったというマイク・ダグラスという人が、アイリッシュ・スタンダードばかりを歌った65年のアルバムだそうです。このへんの曲は度々ジャズでも取り上げられるので、歌入りのオリジナルを知っておくのもいいかと思って買いました。とりあえずジャケのマイクさんの笑顔が素敵だし、EPIC/LEGACYからのリイシューとあってパッケージ的にも購買意欲をそそるイイ感じです。曲の方は思ったほどのアイリッシュ臭はなく、アメリカでポピュラリティを得られるのはまあこんなところなんでしょうか。THIN LIZZYの"Emerald"みたいにむせ返るようなのを期待したのに。むしろ小編成オケによるバックは正にオールドアメリカンの風情です。マイクさんの歌は、さすがにシナトラみたいな華はないものの、ジェントルな中年ムードにしっとり和めるような感じでなかなか良いと思います。普通に探して買うことはなかったでしょうが、中古ならではのこういう出会いも面白いものです。

  1月17−18日
17日の収穫、今池P-CANにて小泉今日子「K2 BEST SELLER」(初期〜92年のベスト)、MEDINA AZAHARA「MEDINA AZAHARA」(RAINBOWスタイルのスパニッシュHMバンド、90年のライヴ盤)。そして新栄・クラブロックンロールにLONESOME ORGANIST&BOBBY CONNを見に行ってきました。最前列であの信じられない一人多重演奏をばっちり目撃致しまして、もー壮絶の一言。手を伸ばせば髪の毛の1本や2本むしれそうな至近距離でスティールパン+タップダンスの熱演も拝めちゃいました。終了後、敢えて持参したカズーの裏にサインももらって大満足。よくわからないまま見たボビー・コンも屈折した面白いショウマンでした。助っ人として全面サポートしていたEUPHONEのニック・マクリがまた最高の仕事人で良かったなー。いやあライヴって本当に素晴らしいですね。では皆さんさよなら、さよなら。

▼18日は収穫なし。早速BATTLESに感化されてアコギでミニマルくさい宅録を試みるものの、一人多重録音ではいまいちスポンテイニアスな展開というものが作れずに結局KARAOKE KALKかぶれのフォークトロニカ気取りに終わってほぼ潰れたような休日でした。ループ組んでインプロを戦える3・4人の猛者はおられませんか?夜はバイト先の人がいる名工大のバンドサークルのライヴを見に行ったら、"Welcome To The Jungle"に始まり"Crazy Train""18 And Life"などベッタベタのキラーチューンを繰り出すメタルのコピーバンドがひとつだけいて、再現度に関わる色んな部分にかなり苛立ちながらも、世の中捨てたもんじゃないなと安心しました。"Neon Knights"や"We'll See The Light Tonight"や"Animal(Fxxk Like The Beast)"みたいなのが出て来なかったのが残念。メタルってのはそういうもんだろう、なあ君!!

【只今のBGM:THE SECRET STARS「GENEALOGIES」】


KARATEのジェフのSENTRIDOH的一人ローファイ宅録ユニットの、かつて制作された音源の再録などを集めたとおぼしき97年のアルバムです。ソロ名義でいいアルバム作ってるのにこんなのもやってたとは知りませんでした。KARATEみたいなシブい曲もありますが、意外とユルい和みエモみたいなのもポツポツやってます。IDAが3rdでカヴァーしていた"Shoe In"のオリジナルヴァージョン(の再録)もここに。ゲスト陣が微妙に豪華で、IDA夫婦、KARATEのゲイヴィン・マッカーシー、テッド・レオ、ジョン・デイヴィスと共演EPを作ったことのあるデニス・キャラシなどが参加しています。ちゃんと普通に聴ける曲の体を成していないトラックも混じった不親切気味な内容につき、ダイハードなKARATEおよびジェフ・ファンかあるいはローファイ宅録フォーク・ファンのいずれか向け。

  1月16日
▼昨日のライヴの幸福感が未だに尾を引き続ける今日この頃、明日は明日とてLONESOME ORGANISTが控えております。良いライヴを観るのは楽しいですなあ。本日の収穫、本店にてTHE SECRET STARS「GENEALOGIES」(KARATEのジェフのローファイ宅録ユニット!)、JEFF BUCKLEY「SO REAL」、THE MAGINOT LINE「PARIS BURNING」(ex.CORM、ex.BRANCH MANAGERのメンバーらから成るバンド、INNER EARにてチャド・クラーク録音)、名駅店でHALFORD「CRUCIBLE」(2nd)、JEFF BUCKLEY「LAST GOODBYE」(オーストラリアの限定2枚組デジパックシングル)。

【只今のBGM:STRYPER「IN GOD WE TRUST」】


ライヴでフロアの客に聖書を投げるクリスチャンメタルバンドと今でも語り草になっている彼らの代表作4th。激優秀な平和系80'sメロ・ハーです。これは凄い。TNTを唯一神の如く信奉し続けたり、不誠実なHAREM SCAREMにいつまでも踊らされたり、TOUCHだのALIENだのを有り難がる前に、全員買うべき!トミー・ハート(FAIR WARNING)とスティーヴ・グリメットの中間をとったような芯があってスッと伸びるマイケル・スウィートのハイトーンでツカミは完璧。曲も典型的なスタイルながら赤面号泣モンのフック満載でもう最高です。ABBAの"Dancing Queen"みたいな有無を言わせぬシアワセな高揚感が全編を覆っております。それが彼らのジーザス・クライストへの信仰心の形なんでしょうか。ともかく全員買って下さい。アマゾンで安いですから。21世紀になってもまだ現れ続けるB級・C級のメロハー連中はこれに追いつこうとしてるだけでそれ以上の進歩はないと断言できます。GANG OF FOURやTHIS HEATみたいな絶対的なものを感じます。

  1月15日
本日の収穫、今池P-CANでCERVELLO「MELOS」(外盤紙ジャケリマスター)、GTR「GTR」(スティーヴ・ハウ&スティーヴ・ハケット!)、SHAI HULUD「HEARTS ONCE NOURISHED WITH HOPE AND COMPASSION」、MAYHEM「DEATHCRUSH」(デビューミニ!)、REGURGITATE「CARNIVOROUS ERECTION」、CATTLE DECAPITATION「TO SERVE MAN」、BARNEY KESSEL/SHELLY MANNE/RAY BROWN「POLL WINNERS」(リマスターデジパック買い替え)、そして今池得三でBATTLES「DJ EMZ PRESENTS: BATTLES MIXTAPE SAMPLER」!PEAKWEEK2004・イン・ナゴヤ、行ってきました。BATTLESは贅を尽くした鬼インテリジェントボディーミュージック集団になってましたよ。圧巻でした。イアン(ex.DON CABALLERO)はイケメンだしカッコ良過ぎです。ENONでトーコさんも見れたし(サイン頂きました。いい人だった)、54-71は何か前回のPELEのときより見応えがあったし、最高のイヴェントだったな〜。3000円で幸せ満杯ですわ。

【只今のBGM:ENON「HOCUS POCUS」】


てことで余韻に浸りまくりです。音源だけ聴いて勝手にアイナー(SUGARCUBESの変人)扱いしてしまっていたギタリスト氏が「ドモ」「マタキテ」など日本語を連発する親日家の超いい人で、バンドの株も一気にアップです。トーコさんは勿論最高ということで。皆さんこのアルバム買って下さい。

  1月14日
本日の収穫アマゾンから届いたCHICK COREA「NOW HE SINGS, NOW HE SOBS」(リマスター&オリジナル曲順の2002年ヴァージョンに買い替え)、ENON「HIGH SOCIETY」(トーコさん加入の2nd)、YO LA TENGO「TODAY IS THE DAY」(6曲入りEP)、STRYPER「TO HELL WITH THE DEVIL」「IN GOD WE TRUST」。ところで、急に現金な話をしてすみません。今日ローソンのATMで預金から引き出した8000円が、2000円札が3枚と1000円札が2枚という不可解な組合わせで出てきてかなり面食らいました。そして2000年の発行以来、私の財布に2000円札がやって来たのはこれが初めてなんですな。それで浮かれることもなく、バイトでレジを打っていても2000円札は端っこにつまはじきにされるような存在なので、ちょっと嫌だなあと思っただけです。この失策は誰の仕業でしたっけ、小泉純一郎君ですか?平成おじさん?どっちにしろ小泉君はテッド・ニュージェントのボウガンにでも射抜かれて死んだ方が良かろう答弁中に。

【只今のBGM:CHICK COREA「NOW HE SINGS, NOW HE SOBS」】


去年の3月頃に風邪を引いてこれを聴いたときは、何かわかりにくいし、頭変だしツライなあと思った記憶がありますが、今や真逆の好感触です。生ぬるいジャズロックを蹴飛ばして粉にするようなスピード感とそれに流されずに回りきる鋭利なフレージング、異様なほど緊迫したインタープレイの応酬と、もー全瞬間がカッコイイっすわ。このシリアスな調性感はアメリカの良心たるジャズとはもう別のものですね。闘うフロンティアとしての気概がビシビシ出てるとともに、その後のRTFの片鱗も窺えます。ところでこの2002年ヴァージョン、新たにリマスターが施されたとともに、オリジナルLP収録の5曲が最初にあってそのあとでCD化にともなう追加分がくるように旧盤とは曲順が変更されていて、"Steps-What Was"でスタートするのは今までと丸っきり印象が変わります。えらい良いです。1000円で買い替えたのは全然正解でした。

  1月13日
収穫はなし。つまるところ若者が20歳じゃ成人しない社会構造になったというだけな気がします。ジリツって何とぼのぼのも問うておる(単行本3巻)。それに対するシマリスのダイねえちゃんの回答はこれ正にだと思うなあ。子供にはサンタクロースよりしまっちゃうおじさんの存在を信じるように仕向けた方が断然良い。

【只今のBGM:SMOG「KNOCK KNOCK」】


92年以来ほぼ毎年フルアルバムをリリースし続けている、DRAG CITYの激枯れアメリカーナSSWの99年作です。気が滅入るほどショボショボした弾き語りをやっていた頃もありましたが、このアルバムではなかなか垢抜けてというか親切化してきてまして、基本路線は相変わらずながらも独自の対象化されたノリノリ感が薄ーく底に敷かれている感じです。採算度外視で良心インディー路線を突っ走ってしまったBECKみたいな曲、SILVER JEWSが"Children Of The Grave"(BLACK SABBATH)をやったような曲、鬱病になったブルース・スプリングスティーンみたいな曲などもあり、DRAG CITYのこれ系の人にしてはびっくりする程ヴァラエティ豊かな出来。PALACE BROTHERSがもうちょっと人を小馬鹿にしたような陰湿で楽しいアメリカーナフォークはないかなー?なんて思ってる人は、そうそういないと思いますが、もしいたらこれオススメですよ。

  1月11−12日
▼両日ともに収穫はなし。11日は鍋食いました。外が寒かったなあ。本日12日はアマゾンで在宅物色に燃えてました。レーベル名検索→「価格の安い順番」に並べ替え、のコースが非常にアツいです。何でこれがってな良品が人知れず800円切ってたりしますからマジで油断できません。ちゅーかSKIN GRAFTもDISCHORDも軒並み1790円とかで売ってるタワーやHMVの何と信用出来んことかと。

【只今のBGM:KATATONIA「VIVA EMPTINESS」】


ゴシック界のSUNNY DAY REAL ESTATEとして抜群に信用しているスウェーデンのバンドの2003年リリース最新作です。前作のズルついたオルタナ感がやや薄くなって、特にギターが随分ゴツゴツしてきたなあという印象ですが、聴かせどころではちゃんとあの中低域憂い声がメランコリックなフレーズとともに炸裂します。重い整合感と泣きが融合する気持ち良さが唯一の到達目標になっているニューメタルのシケシケした一派の「要はこうすりゃ全員喜ぶんでしょ」的な安易さはなくて、発露したい叙情との必要充分な関係が見られて非常に清々しく、説得力があるように思います。前作路線のままドンドンしおれていって欲しくもありましたが、今回はあくまでメタルバンドとしての道を往く選択を明確にしたんでしょう。それならそれで支持しようって気になる頼もしさがあって良いです。

  1月10日
本日の収穫、パルコ店にてIMMORTAL「BLIZZARD BEASTS」、BRAID「THE AGE OF OCTEEN」。そのままクラブクアトロでEXTREME THE DOJO Vol.7を観てきました。今回は名古屋のDISGUSTを前座としてPIG DESTROYER、AxCx(!!)、NASUM、NAPALM DEATHが一度に観れるという壮絶なイヴェントでございました。詳細はまたライヴリポートにて近日中に。AxCxのセスは意外とちゃんと頭良さそうな人でしたよ。背中に一発入れられた肘が痛い。

▼帰りがけにまた「ムーミンズランチ」(7日の日記参照)を買うついでに、レジ横にチロルチョコのきなこもち味ってやつが置いてあるのに目が留まって、買って食ったら感動的だったので宣伝しときます。中に得体の知れない餅風ゲル化物まで入ってて、食べ終わった感想は正にきなこもちです。パッケージのアルカイックスマイルな餅君もナイスですね。チロルチョコも色々試すと世界が広がるかも知れん。

【只今のBGM:NASUM「HUMAN 2.0」】


余韻に浸るべく久し振りに引っ張り出して聴いています。ブラスト一辺倒でもなく、かつまどろっこしいほど減速パートを長引かせず、要所要所に目が覚めるようなキメやブレイクを挟み込んだ非常にバランスの良い作風で、家でもライヴ会場でも聴きやすいバンドだなと認識を新たに致しました。あとシンガーの運動神経がよっぽど良いのかヴォーカルパートのキレが抜群でとても爽快。いやーいいバンドです。NILEやCRYPTOPSYみたいなのは激重速中毒者しかイケんですがこれだったらロック好きな人なら大概大丈夫じゃないでしょうか?まあ、そんなはずはないんですけど。

  1月8−9日
▼8日は収穫なし。キラーチューンには気をつけようということで。本日9日の収穫は久々のバナナ大須店にてEDDIE JOBSON「ZINC」。ムーミンをもう一度、アニメでも文庫本でもいいからちゃんと見たい/読みたい今日この頃でございます。ムーミンヤバイ。

【只今のBGM:EDDIE JOBSON「ZINC」】


UKのシンセ/ヴァイオリン担当として有名な人ですが、調べたところROXY MUSICやザッパともやっていたようです。知りませんでした。んでこれは83年のソロアルバム。本人以外の参加ミュージシャンの面々は余り有名人ではなさそうです。内容的にはUKと産業ロックをつなぐような、正に「プログレハード」とはこのことであるといった感じのもの。"Tubular Bells"を中途半端にしたような短いインスト群には今や何の驚きも持てないにしても、後半になって現れる、ASIAの足がもつれたみたいな変則叙情メロハーチューンはなかなか強力です。歌うエディ氏の声がまた、SHYの人みたいに切なさを煽りまくる線の細いハイトーンで非常に好ましい。と同時にこのスペイシーなコードワークと音の壁が、UKにおいてはかなり土台となる部分を占めていたなあと気付いたりもして、この人が関わった作品でのこの人の役どころを確認する意味でも相当興味深い作品となっております。

  1月7日
収穫はなし。今日も買いました「ムーミンズランチ」。最高です。普通に出回ってるうちにコンプリート目指したい。

↑秀逸なパッケージ

↑名盤の群れにも埋もれない存在感

【只今のBGM:SCORPIONS「TAKEN BY FORCE」】


こんなジャケじゃ全然ダメですが、これが最新リマスターの世界流通盤だから仕方がありません。70年代の彼らの名盤と誉れ高いウリ在籍時最後のスタジオアルバムでございます。一瞬エレクトロニカ?と思うような工業ノイズのサンプリング(ドイツらしく…)から始まるアルバム冒頭の不穏なシャッフルチューンからして、その後のメタルのスタンダードからするとかなり異様。続く"We'll Burn The Sky"はさすがに叙情ど真ん中の名曲らしい名曲ですが、IRON MAIDENやRAINBOWみたいなのとは全く質の違うネトネトした泣きが強烈で、やっぱり当時のイギリスやアメリカのことを思うと相当変だったと思われます。もう1曲ハイライトとされている"The Sails Of Charon"、これに至っては"Gates Of Babylon"をディスコ・ヴァージョンにしたような壮絶モンです。無論シビレまくるんですけども。全体的にはロックンロールとして機能的に間に合ってないというか、田舎くさいなぁ、ドン臭いなぁと思うことしきりなんですが、それは最近私がアメリカ贔屓し過ぎているせいで感じることなのかも知れません。ヨーロッパのメタルバンド達がやがて疾走ツーバスをトレードマークに掲げて独自の進化を遂げていったのは、正に彼らの生きる道だったのだなあと勝手に実感しています。てことでこれは、ユーロメタルがまだ英米ハードロックの格好をしていた頃のプリミティヴな欧州叙情を味わうにはうってつけのアルバムであるとしておきましょう。ネオ・クラシカルがイングヴェイで突然大成するまでの前段階が見られるという意味でも非常に興味深い1枚といえます。

  1月6日
本日の収穫、THE LONESOME ORGANISTのチケットを買いに向かったFILE-UNDERにてTOWN AND COUNTRY「DECORATION DAY」、RED STARS THEORY「RED STARS THEORY」、EVERLASTING THE WAY「LONG-STRETCH-MOTORCYCLE-HYMN-HIGHWAY」。適量良質買いは気分がいいッス。

【只今のBGM:EVERLASTING THE WAY「LONG-STRETCH-MOTORCYCLE-HYMN-HIGHWAY」】


JUNE OF 44〜THE LETTER Eのショーン・メドウズ君のソロユニットのようです。SLOWDIME界隈で大活躍の盟友フレッド・アースキン、TRANS AM他に参加のジョン・セオドアなど、なかなかオイシいゲスト陣で固めています。内容の方は、LUNGFISHが音響化したような動きの少ない刺激性陰湿ポストロックです。最近のHIMっぽいえせエスニック/スピリチュアル・テイストもちらほら。曲として作り込む気はなさそうで、頑張り具合はSENTRIDOHくらいのもんだと思われます。SUPERCHUNKが好きならPORTASTATICやSEAMも買っとけという勢いで、JUNE OF 44ファン(いるかー?)なら網羅しておきたいところでしょう。

  1月5日
収穫はなし。年末の買い過ぎに凹み続けるばかりで、年が明けてからまだどこにも行っておりません。年末ジャンボ買って当たれば良かった。

【只今のBGM:KILL SADIE「EXPERIMENTS IN EXPECTATION」】


MINUS THE BEARをはじめ色んな所に元メンバーが顔を出しているシアトルの絶叫混沌系ポストコアバンドの、DIMMAKからの2000年作。ちょいBORN AGAINSTの入ったKEROSENE454みたいな、比較的地味なバンドですが、クオリティ的にはなかなかです。HEYMARKET RIOTあたりと並ぶ感じでしょうか?北欧メタルでいったらGLORYやTAROTみたいなもんでしょう。時々えらく渋いダウンテンポの曲が出てきたりして、SHARKS KEEP MOVINGと合流したのも頷けます。ROADSIDE MONUMENTやらREGULATORWATTSやらを一通り買ってもなおそっち系を増強したい向きはどうぞ。

  1月4日
収穫はなし。中学校の頃、塾の先生の家の掃除を手伝ったときにもらえた、先生の妹さん(渡英中)の持ち物だったアコースティックギターが、自室の外の廊下で密かにずっと眠っていたことは、私と私の家族しか知らないレアな事実だったわけですが、この度それをウン年振りにケースから引っぱり出しまして、エレクトリックギターの2音半下げチューニング用に昔買ったままそこらに転がっていた012〜054の弦(もともとフォークギター用のもの)を張って、そのままでは自室で使うのに音が大き過ぎるのでアマゾンの梱包の段ボールを切り取ってミュートをこしらえたところ、そこそこの鳴りを残したまま良い具合に低音がカットされて、すなわちSM57とかを使った超オンマイクの貧乏宅録をするのに最適な音になったので、ここに報告すると共に全国の貧乏宅ロッカー各位にお勧め致します。

↑出てきたギター

↑アマゾンで蓋
どっちかというとデジカメを活用したいだけ。

【只今のBGM:JOHANSSON, JOHANSSON, HOLDSWORTH「HEAVY MACHINERY」】


リリース当初はかなり話題になった盤でした。SILVER MOUNTAINからイングヴェイバンドに引き抜かれて一躍その名を馳せたイェンス(Key.)&アンダース(Ds.)のヨハンソン兄弟と、GONG〜SOFT MACHINE〜UK他数々の有名バンドを渡り歩き、マスマティカルに編み出したスケールを意味不明のレガートさでツルツル弾く一世一代の大変態ギタリスト、アラン・ホールズワースがタッグを組んだ1枚限りのプロジェクトです。1000円以上は出したくないなと思っているうちにどんどん中古市場でその姿を見なくなり、しまいにはシュラプネルからダサ過ぎるジャケの再発まで出回る始末で、オリジナルジャケで見つからんかなぁ〜とずーっと待ち続けていたんですが、先頃800円にてめでたく発見しました。まーしかし内容は、この顔合わせそのまんま、の一言です。今時流行らないヘヴィフュージョン調トラックに乗せてアンダースが意外なバカテクを発揮し、イェンスは相変わらず流麗でギターっぽくて、ホールズワース様は奇怪系一直線。あんまり苦労も挑戦もなく生まれ落ちた作品なんじゃなかろうかと。とはいえ、数限りないホールズワースのカタログの中で、メンツ的にも押さえておきやすい1枚ではあるし、キケンな香りのするジャケもちょっと良いので、最良の棚の肥やしとして嬉しいアルバムです。あるいはLIQUID TENSION EXPERIMENTとかBOZZIO LEVIN STEVENSみたいなのに生きる道を見出してるような人は是非とも買っといて下さい。

  1月3日
収穫はなし。寺尾聰って変だなあ。"ルビーの指輪"の間奏の多さはおかしい。

【只今のBGM:CAPTAIN BEYOND「SUFFICIENTLY BREATHLESS」】


DEEP PURPLEの元シンガーが在籍したことで有名な70年代USハードロックバンドの2ndです。しょーもないジャケですな〜。しかし中身は素晴らしいです。ラテンノリのアメ・ロック・サウンドにやたらブリティッシュな湿りが加わった、URIAH HEEP+SANTANA?みたいな妙な塩梅で、ニコニコ揺れてればいいのかウッと拳を握り締めればいいのかよくわかりません。世間的には圧倒的に1stの評価が高いそうで、私はそっちを未聴なので何とも言えませんが、多分この中途半端さはこの2nd特有のものと思われます。ちゅーか世の中にこんな音があんまり存在しないと思うんですがどうなんでしょうか。ファン的な思惑を持たない者としては全然肯定できます。GRAND FUNK RAILROADがやけに陰湿になってしまった瞬間なんかにたまらないカタルシスを覚える人は買って下さい。

  1月2日
▼積年の疑問もインターネットで解決するものです。10年振りにセシールのCMが復活致しましたが、社名のジングルのあとに囁かれる謎のフランス語、あれは「Il offre sa confiance et son amour.(我々は愛と信頼をお届け致します)」と言ってるとのことでした。フランス語発音できたいものです。収穫はなし

【只今のBGM:WOLF COLONEL「THE CASTLE」】


過去にもこのコーナーに2枚目のアルバムが登場したことのあるバンドの3枚目。買ったのはこっちが先でした。久々に通して聴いてますが、非常にいいんですよ。オリンピアインディーの総本山・K RECORDSが誇る良心優等生!PAVEMENTやSEBADOHと同時期に現れていたら必ずや同格の評価を得ていたであろう、独特の平和で泣けるポップ感がたまらんバンドです。余りにたまらんので、たった今4thをアマゾンで注文してしまいました。BARSUKとかPOLYVINYLとか小奇麗過ぎてウソくさいわという向きは、断然KですよK。気取らない大味さに心洗われること必至。

  1月1日
▼さて2004年になりました。しばらくは新譜CDの裏ジャケの権利関係の表記に「(C) 2004 xxx records」なんて書いてあるのを見てオッと思う日々が続くんでしょう。2001年も2002年も古くなっていきますねー。10年前の94年のBURRN!は1月号の表紙がロブ(当時はFIGHTをスタートさせたばかり)、2月号が新生MOTLEY CRUEのニッキー・シックス&ジョン・コラビだったのを覚えています。私はまだ総計10枚もなかったCDを丁寧に机の片隅に並べて、お年玉で買ってきたTHIN LIZZYとかを全曲全秒覚えるまで一生懸命聴き込む中学生でした。

 それが今ではこの体たらく。

↑無残な平積み

↑新入荷コーナーのはずが
 正月休みも何だか酷くだらだらと過ごしております。今年はとりあえずもう少し必死な人になろうと思います。収穫はなし

【只今のBGM:MILES DAVIS「IN A SILENT WAY」】


EUPHONEのEPで、ずっとハットが16分を刻んだまま全然展開しない曲があります。何だろこれと思っていたんですが、ここからの借用だったようです。「BITCHES BREW」から何人か間引きしたような布陣を従えて(ドラムはトニー・ウィリアムスになってます)、あの祭祀風焦燥ミニマルインプロをちょっと静かにやってみようか、と思い立ったという感じの実にわかりやすいコンセプトの作品で、タイトルもそのまんまですね。A面は正にそれだけ。B面の方は、TORTOISE〜CHICAGO UNDERGROUND関連ばりのポストロッキンフルバンドパートを、クリムゾンの"Formentera Lady"(「ISLANDS」)や"Trio"(「STARLESS AND BIBLE BLACK」)を思わせるようなこれまた静かーなノンビートインプロパートで挟んだ、ホントかよってくらいカッコイイ内容になっております。マイルスのクール感が好きになれないという人でもこれには納得せざるを得ないでしょう。過度のマイルス贔屓はしない私ですがこれには全面降伏です。ロッカーにこそマストな盤。必聴ですよ。

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